こんにちは

今回は歯周再生療法、根面被覆を行った患者様の紹介をさせて頂きます。

この方は６０代女性

右下の奥歯の違和感が主訴でした。

診査してみると歯茎が一部だけ下がっており

歯周ポケットの診査も行なったところ

特に歯茎が下がっているあたりの歯周ポケットが最大7mmと重度の状態でした。（２段目の治療前の写真）

そしてレントゲンを撮るとやはり歯周ポケットが深い部分で明らかな骨吸収像が認められました。

そこで

今のままでは悪化する一方で

最悪抜歯になり、インプラントやブリッジなどを行う可能性があること

それを避ける治療法としては

エムドゲインと骨補填剤を併用した歯周再生療法と

下がった歯茎を少しでも改善できるよう根面被覆術も同時に行うべきと説明させて頂きました。

相談の結果、患者様は少しでも自分の歯を残したいということでその治療法を選択されました。

まず噛み合わせのチェックや厳密な歯磨き指導

（歯磨きがうまくできない方、喫煙者の方には歯周再生療法はできません）

を行い、CT撮影で立体的に骨欠損の状態を検査したのちに歯周再生療法を行なっていきました。

手術に関しては

切開剥離を行い、マイクロスコープ下で可及的に歯石や汚染物、不良肉芽などを除去したのちに

エムドゲインと骨補填剤、そして上顎の内側の歯茎を移植して歯茎のボリュームを増やしました。

この患者様は組織の反応も良く、術後5日後には傷口も閉鎖しておりました。

今は術後１年半経過し、ポケットも3-4mmに改善し、歯茎も改善し全く問題なく経過しております。

患者様も「当分歯を抜かずにご飯が食べれる！」と満足されておりました😊